買い物の道すがら見かけたピボワンヌ (牡丹)にほっと心が緩む。
日々の息子の家庭教師役に懲り懲りして、夕方、買い物カゴを引っ掴んで家を飛び出した。
勉強なんて、自分でやらないうちは意味がない。嫌がる事を無理やりやらせる役目なんてまっぴら御免だ。
ダニエル・ぺナックというフランスの有名な作家が、いつかこのような事を言っていた。「昔と違って、今の学校の生徒たちは飽食時代のクライアントなのだ。教師は勉強という商品が魅力的に見えるように知恵を絞り、クライアントになんとか売りつけなければならない。」その通りだと思った。
一度大きな失敗を味わったり、痛い目に遭ったりして、このままではいけないと自分から立ち上がるまで敢えて放っておく勇気が親には必要だ。
どこまで救いの手を差し伸べて、どこまで放っておくか、そのさじ加減が微妙なところ。
ママ業は終身雇用。上手に息抜きしたいもの。