Ma boîte à bijoux 日々のビジュー

パリでの日々、思ったこと

Entries from 2021-05-01 to 1 month

Éclipse invisible

座る暇もないほど雑事に忙しい1日。 その上、息子が学校から持ち帰った連絡帳の不可解な一言が引っ掛かり、なにやら胸がざわざわして落ち着かない。そういう日もある。 今夜は皆既月食だから見るとよい と父が言う。朝のリレーならぬ、夜のリレー。東京で父…

Les garçons

5月は一番好きな月。 今年は雨がよく降るけれど、それでもメ ( Mai ) は夏への期待が昂まって、どうしたって気分は明るい。人々の頭がヴァカンスのことで一杯になり始める月だ。やがて6月にも入ると、パリの人々は心ここにあらずになる。体に先行して心がヴ…

Oh là là !

気まぐれな天気が続く。 一体いつからパリの空は日本の梅雨を真似るようになったのかしら?と思うくらい。 午後、近所に買い物に出た。 スーパーに入るまではピカピカに晴れていたのに、買い物を済ませて帰ろうとすると、外はどしゃ降り。ほんの少し雨宿りし…

Paris Paradis ?

5月19日 春先に予告された通り、長らく閉鎖されていたレストランやカフェ、ミュゼやシネマがやっと今日から再開した。何ヶ月ぶりだろう?半年以上閉まっていたのは確かだ。 最近は意識的に毎日ニュースを見聞きすることもしなくなった。現在に至るまで政府の…

Miss Hibiscus

ハイビスカスを眺めていて、今更のように気が付いた。 この花は芙蓉の仲間なのだ。 鮮やかな色のインパクトが強いので、今まで細部に目がいかなかったのだ。 花や萼の形、アイロンがけしていない木綿のちりめん布のような花びらの質感、中心に据えられた軸の…

Salade piémontaise

夫の料理 毎日違うものが食べたい夫。 違う国の、違う風味、違った材料に違った香りを日々求める。お皿の上の風景は、フランスからベトナム、北欧、インド、イタリア、日本、中国、カリブ海と忙しく世界中を飛び回る。レストランでテイクアウトを注文したり…

Thé à la mauve

例によって、1日の終わりのお遊び。 モーヴ (葵) の花のお茶というのを初めて淹れてみた。 ティーポットに熱湯を注いだ途端、一瞬ドキッとするような、とても自然の色とは思えないほどミステリアスな青になる。それからその色がみるみる醒めて、優しい紫を通…

Iris de cette année

5月。 一番好きな月。 今朝、バルコニーのアイリス(菖蒲)が咲いた。このアパルトマンに以前暮らしていた住人が植えたもので、全く手入れをしなくても毎年ちゃんと紫色の花を付ける。まるで地面から剣が茂ったように、空を強く突き刺す尖った葉が凛々しい。子…

Une pensée dominicale

今年もまた、いつも通る道の家の垣根に薔薇のほころぶ季節。 青い鉄製の門の上から降りかかるように咲く赤い薔薇は、毎年5月のランデブーを欠かさない。真っ赤で、美しくて、棘を持っていて、ちょっと気取った花だけれど、見かけによらず律儀なのだ。 天気予…

La météo menteuse

海に行きたいと息子が言う。 去年の今頃に連れて行ったノルマンディーの砂浜の海が気に入ったようで、また同じところに連れて行って欲しいと。確かにあの小旅行はなかなか素敵だった。ゴールデンウィークなんていう呼び方こそしないものの、5月はフランスも…

Cendrillon, synonyme de Maman au foyer

シンデレラというのは、専業ママンをモデルにしているのだと常々思う。 ただし、ママンが主役のこのお話には、冷たい継母や意地悪な姉上さま達や、救世主の魔法使いや王子様といった他の役者が存在しない。なぜなら、ママンが1人で何役をもこなしているから…

Moi, une capricieuse

気まぐれな人に似合う食べ物とは。 今年もまた巡ってきました、苺の季節。 いびつで巨大なオバケ苺も好きだけれど、苺は小粒で真っ赤な方が甘くて美味しい。種類の違う初苺を試したら、やっぱり一番小さいのが一等賞だった。 行きつけのオーガニックショップ…

Premier lundi

私は晴れ女。 大事な日、要の日はいつも晴れる。 逆に言うと、晴れの日はそれだけで気分が良く、大抵の悩みは忘れられる。まぁもっとも、後者は生きとし生けるものの共通の特徴かも知れないけれど。 朝、息子を1ヶ月ぶりに学校まで送り、帰り道はテイクアウ…