Ma boîte à bijoux 日々のビジュー

パリでの日々、思ったこと

Entries from 2019-11-01 to 1 month

Une poche, deux poche, trois proche

今朝、カフェで、着古した愛着のあるコートを脱ごうとした時、その胸のところに実は内ポケットが付いていたことを今更のように発見した。 Ça alors ! (なんてこと!) 子供の頃、父の背広やコートなんかに付いている内ポケットにそれはそれは憧れた。男性が袂…

Mon petit prince

明日は息子の誕生日。 彼が学校に行っている午前中の間に届くはずのプレゼントが、待てど暮らせど届かない。やはりここはフランスなのだ。時間指定お届けシステムなんて、当てになりはしない。明日までに届いてくれればいいのだけれど。この地に住んで長くな…

Les derniers mots

パリに数日の予定で上京している義理の母、ジョスリンを誘って、夜のテアトルに出かけた。 場所はモンパルナス。 内容は、有名な作家や歴史上の人物が人生の締めくくりに残した言葉 (les derniers mots /ラストワード) を集めたモノローグ。晴れやかなお題目…

Rose rose

灰色のパリもポエティックだけれど、日に日に寒さが増してくると、目がこういう色を欲するようになる。 近所の教会の入り口には、今年もサパン・ドゥ・ノエルがお目見えだ。本物の大きなモミの木で、風が吹くとゆっさゆっさと枝が揺れる。私はこの木の香りが…

une séance photo

ソニアの誘いでIKEAに遊びに行った。 郊外まで足を伸ばさなくとも、パリのマドレーヌに新店舗がオープンしたから、ちょっと冷やかしに行かない?ついでにそこでお昼ご飯するってのはどう?という提案だった。 ソニアはかっこいいタイプの女友達だ。いつもピ…

Anniversaire

この街に来て、今日でちょうど20年。 その間、恋人が変わり、子供を授かり、母がこの世を去った。 20年の間、数えきれないほど色々な事があったけれど、一番大きな出来事と言ったらそれくらいのものだ。 そして私は、20代から40代になった。 バルザックの有…

Les carrosses de Cindrillon

Citrouille, courge, butternut, potiron, potimaron... これ、全てかぼちゃの名前。 今年もやって来ました。かぼちゃの季節。 一口に かぼちゃ と言っても、フランス語では品種によって様々な呼び名があるからややこしい。皮の色も中身の色も、大きさも形も…

Ercole amante

エルコーレ アマンテ イタリア語で、「恋するヘラクレス」。 息子を連れて、初めてのオペラ鑑賞。 ルイ14世の結婚を祝うために作られたこの作品は、王の実父だったかもしれないと囁かれるマゼラン枢機卿の発案によるもの。 初恋(?)の相手と引き離され、お国…

Mini jupe

今朝はミニジュップをはいて家を出た。 息子を学校まで送った後、言わずと知れた大手チェーンのカフェに入る。 夫が嫌うこのカフェ。私は決して嫌いではない。お決まりの、うねうね髪の人魚のロゴマークも悪くない。(平たく言えば、結構好き と言うことだ) …

Galileo Galilée

彼のお父さんは、数学者にして音楽家。 だから、時を図る手立てがなかった時代に、彼は音楽で振り子の速さを測ったのですって。 シェークスピアとは同い年。 王宮のメディチス家にちょいと lèche bottes おべっか遣いしてみたり。 科学において、doute (ダウ…

Pendant la nuit de samedi à dimanche

夢を見た。ひどく悲しい夢だった。 実家のドアの鍵が開いていて、中に入ると、母と親戚が黒い服を着て、台所でこちらに背を向けて料理をしている。何かがおかしい。 テーブルの上に1人用の食事が置いてあって、でも、そこに居るはずの父の姿が見えない。 振…

Le dessert à la cour de Louis XIV

午後。美味しい紅茶と素朴なガトーを頂いた。 パリのとある小さなサロン・ド・テで、「ルイ14世とグルマンディーズ」というようなお題目のコンフェフォンスがあった。 一杯のお茶や濃厚なショコラショに、当時宮廷で好まれていたガトーを添えて楽しみながら…

Les fruits

すっかりぶどうの季節です。 くだものの話をすこし。 フランスで素敵なことの1つは、やさいくだものが手頃な値段でふんだんにあること。フランソワーズみたいな名前のフランボワーズや、大粒のブルーベリーといった、乙女心をくすぐるフリュイ・ルージュ(赤…