Ma boîte à bijoux 日々のビジュー

パリでの日々、思ったこと

Entries from 2020-08-01 to 1 month

Retour à Paris automnal

パリの夏は、ある日唐突にドアをパタンと閉じて去ってしまう。振り返りもせず、後ろ髪引かれることもなく。 夏休みも残すところ3日という日、南仏を後にそんなパリに戻った。 3週間の滞在中、南仏ではとうとう一度も雨が降らなかったけれど、車でパリに北上…

Cuisiner pour ne pas cuisiner

手抜き料理について 料理が好きだと言うと、こっち (フランス) でもあっち (日本) でも、決まって「どんなものを作るの?」と聞かれる。そうすると、いつも返事に窮してしまう。 日本では、こちらが次の句を継がないうちに、「わぁ、いつもフランス料理作っ…

Une pensée à la plage

黄昏時の海辺にて 南仏に来てからというもの、本を一冊も読んでいない。南仏どころか、読書の旅と決めた7月のノルマンディー小旅行を例外として、夏休み中は一冊どころか1ページだって読めていない。 夕暮れ時の海辺で、久々に昔読んだ村上春樹をめくってみ…

La vaisselle

息子の皿洗い 朝食で使った食器を洗わないと、お昼ご飯は出ない という法則を作った。 ヴァカンス中は、プチデジュネに自分で使った食器くらい片付けるべきだ と、優しく一度言っても聞かず、2度目に勧告しても耳に入らず、3度目に声を荒げても馬耳東風。ク…

Les vacances à ne rien faire

南仏便り 散歩の収穫。イチジクと桑の実。 財布も持たず、まったくの手ぶらで出かけて、道々おやつを収穫して帰る喜びといったら。 道の右手はオリーブの林、左手はイチジク畑。それが延々と続いている。人とはあまりすれ違わない。太陽は燦燦。蝉はジージー…

Mes impressions

マルセイユの印象 郷土料理のブイヤベースは魚のごった煮。その街も負けじと、南の強烈な太陽の元でぐつぐつと沸き返る人のごった煮。まさに、あれこれ放り込んだお鍋の中のような人間模様だ。 夜の港を歩いてみたら、ものすごい人出で目が回りそうになった…

La vie des autres

マルセイユでの3泊はアパルトマンを借りた。 ぜんぜん知らない人の生活を垣間見る宿だ。 鍵を渡すために待っていたのは、アパートの住人ではなく別の男性だった。私達と同年齢くらいだろうか。日に焼けて筋骨たくましく、長身、短髪、腕には流行りのタトゥー…

Marseille

マルセイユに到着。 古代ギリシャ時代にマッシリアという名ですでに栄えていた港町。近くまで来ることはあっても、いつもなんとなく通り過ぎていた町。至って気取らない町。人種のるつぼ。 ひょんなご縁から、ここで数日を過ごすこととなった。 Bonjour Mars…

Sur le pont d’Avignon

パリから車で6時間ひた走り、夜中の2時に南仏に到着した。 まずはアヴィニヨンに一泊宿を取る。 ここは14世紀からキリスト教の長である教皇が住んでいた町。その宮殿が見事な美しい城下街だ。いわゆる「ローマ教皇」が、ローマではなくて一時期フランスに住…

Le départ

旅の準備にはいつも時間がかかる。 よく夫婦喧嘩になるのも旅の直前だ。 20分もあれば準備完了する夫に対して、私は2日くらい前からあれやこれやと要領悪く忙しい。 パリはここのところ40度近い猛暑が続く。せっかくバルコニーに芽を出したオレンジやマンゴ…

Une question existentielle

ここ数日、人と会うことが続いた。 今日は、陰ながら応援している文化プロジェクトの一環で、年齢も性別もシチュエーションも違う人達と会って話す機会を得た。中心となる女性アーチストを除いては、私にとっては全員初対面の顔触れ。 よく晴れたパレ・ロワ…