ここのところ、スティービーワンダーばかり聴いている。
昔はたいして好きでもなかったのに。
5月のとあるよく晴れた週末に、眩しいほど青い芝生の広がる公園に行って、寝っ転がって本を読んでいたら、少し離れたところでピクニックしていた若いグループがスティービーのラブソングングを流していた。そのうち、サビの部分を一緒に歌い出したり、女の子達が体を揺らして踊り始めたり。
寝っ転がった姿勢で見ていたその風景と音楽があまりにも幸せなマッチングで、底抜けに明るい青空と翳りのないライトなメロディーがこれ以上望めないほどよく似合っていて、その日以来その曲がすっかり頭から離れなくなってしまった。
ふと気が付いたことだけれど、Stevie という名前は Ste (Sainte) vie 、つまり、フランス語読みすると「聖なる人生」とこじ付けられなくもない。 そんな発見にも心が躍る。彼のラブソングは人生讃歌なのだ。
そんな訳で、今日もスティビー。
お天気も良く、イヤホンを両耳に街をスタスタ歩く足取りは軽く、誰も見ていない路地では思わずステップを踏みたくなってしまう。
からっとしたパリの初夏とスティビーは、意外なほど相性がいい。