週末
まいにち朝から晩までずっと息子のことばかりで、自分の時間などこれっぽっちもなく、日曜の夜はさすがにぐったり。フラストレーションでつい不機嫌になった。ぶっきらぼうに「おやすみなさい」を言って、切り捨てるようにバタンと子供部屋のドアを閉める。
こんな夜遅くにやっと解放されても、一体これから何ができると言うのか。その上、朝は毎日うんと早起きしなくてはならない。例えば、好きな読書に意識を集中する気力が、夜中にどれだけ残っていると言うのか。
半分やけっぱちになって、それでもアデルに借りている読みかけの本を開いた。不定期にほんの少しづつしか進まないから、いつまでたっても読み終わらない。非常に不満だ。
と、目を落とした最初のページに、こんなフレーズを見つけた。
Tout est facile avec la joie. Il faut veiller à ne pas se laisser entraîner dans le négatif.
「Joy は事をスムーズに運んでくれる。何時も負に足を取られないようにするべきだね。」
ひどい渋滞に巻き込まれたタクシー運転手が、それでも機嫌ひとつ壊さずに言うセリフ。
これはまさに、天からピッタリと私めがけて落ちて来たメッセージだと思った。いちいちネガティヴに足を取られてはいけないという訳だ。
上機嫌はアート。まだまだ私にはアートが足りない。人生は修行だ!