南仏の家からは歩いてブーランジェリーにも行けないけれど、その代わりすぐ近くにオリーブの林がある。
ここは私のお気に入りの散歩場所だ。
林を突っ切った所には、オリーブオイルを搾っている昔の風車小屋がある。今では風車は飾りで、製造は主に機械仕掛けだけれど、低温圧搾に変わりはない。毎年数々のグルメ賞も受けているらしい。ここでいつも色々なパルファンのオリーブオイルを試食させてもらい、気にいったものを買って帰る。今年は、キュウリのサラダに合うというミント風味と、バジル風味を選んだ。
買い物袋を手に下げて、またオリーブの林を通って帰る。
冬のオリーブの木々は、葉っぱに燻した銀味がかかって、白髪豊かな学者のよう。