Ma boîte à bijoux 日々のビジュー

パリでの日々、思ったこと

liquidambar

いつも通る道のリキダンバーの葉が、今年も紅く染まり始めた。

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その落ち葉は、レオレオニーの絵本の切り絵のお星様みたい。

まっくろくろすけにそっくりなイガイガの実が、クリスマスツリーの飾りのように吊り下がる茶目っ気のある木。

和名はなんというのだろう。

 

今日から冬時間なので、家中の時計を1時間遅らせて回る。昨日の10時は今日の9時。なかなかベッドから抜け出せない寒い朝、1時間得をするのは悪くないものだ。

 

息子と一緒に近所の図書館に出かけた以外は、何もしないしとしと雨の日曜日。息子は、借りてきたBDの間に文字通り頭を突っ込んで読み耽っている。夫はと言うと、テレビの前のソファーに仰向けに寝転がり、海原に浮かぶラッコの貝殻よろしくクッションをお腹の上に抱え、首だけ画面の方向に向けるといった器用な姿勢でラグビー観戦と決め込んでいる。

それぞれの時間。

 

こういう日のご飯は何にしましょうか。

お昼は息子の好きな紫芋をふかし、夕ご飯はポティマロン(かぼちゃ)のピューレにしましょうか。

昨日サラダに加えた紫大根は、スライスした切り口の色がはっとするくらい美しかった。

この季節は、外界から消え失せようとしている色を、お皿の上に載せましょう。

それから鶏ガラスープをコトコト1日煮詰めましょうか。スープの美味しい季節ですから。

 

先日読み始めたフランス語の現代作家の小説は、いくらページを進めてみてもさっぱり入り込めない。こういう時は、あっさり別の本に乗り換える。次に手に取ったカナダ在住の日本人作家の本は、同じフランス語でもすんなり話に入ることができた。同郷人だからだろうか。

この本のことも教えてあげなくちゃ。息子の担任の先生に。先に教えた村上春樹、小川洋子に加えて。カズオイシグロの日の名残、辻仁成のBuddha blanc と共に。日本人作家のお勧めは?と、先日聞かれたから。

 

息子の秋休みは、残すところあと1週間。

1日の時間を好きなようにデザインできるのっていいな と思う。学校が始まったら、そうはいかない。それが残念だ。