日本語で言うところの「暗黙の了解」というのは、フランス語にも存在する。
夫はフランス人であるけれど、この sous entendus をよく利用する。私は日本人であるけれど、この暗黙の了解があまり得意ではない。いちいち聞いて確認しないと気が済まない。それで時々、2人の間にすれ違いが生じることもある。
今日も、ああ、彼はそれも暗黙の了解で伝えてあったつもりだったのね と、後になって発覚したことがあった。単に言葉の節約をしたいだけ?と取れなくもないけれど。私が物事をいちいち確認しようとするのが彼にとっては煩わしくて、軽い摩擦が生じることも時々ある。
彼はフランス人でも待ち合わせ時間には極めて正確で、私は日本人であるのに、大いに遅れがちだ。
フランス人の夫は、毎朝一日たりとも欠かさずしっかりシャワーを浴び、シャンプーする。かたやの私は、綺麗好きな日本人の誉にそぐわず、乾燥したフランスでは数日体を洗わなくったって全く平気である。
随分あべこべな夫婦だなと思う。