買い物に出ると、久々に街角のフローリストが開いていた。
1ヶ月ぶりのことである。
何しろ食料品を置く商店以外は全てシャッターを降しているので、フローリストは一際目を引いた。ブーケを求めて店先に人が並んでいる光景は平和で微笑ましい。
家の中で過ごす時間が特別に長いこんなご時世だからこそ、庭のない人は花でも飾って部屋を明るくしたいもの。
人間にとって植物は必要不可欠なもの。野菜も果物も、そして花とて然り。
巷のニュースでは、ここ数日になってようやく各界の専門家達が Le jour d'après (ce confinement) ne serait pas comme le jour d'avant / この騒動が落ち着いても、以前の生活のようにはいかなくなるだろう と口々にコメントするようになった。経済の事だけを指しているのではない。人々のメンタリティーの話だ。そんなことはとうに明らかだと思っていたけれど、インテリな人達というのは、もしかしたらその豊富な知識が邪魔をして、時々「見えるべき見えないものがよく見えない」のかも知れないなと思った。
個人的には、フローリストの次はリブレリー (librairie / 本屋) が門戸を開いてくれるといいなと思っている。