Ma boîte à bijoux 日々のビジュー

パリでの日々、思ったこと

Le bon côté des choses

ロックダウン生活にはメリットもある。

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例えばそれは、

パリの空気が澄んでいること:

不可能だと思っていたことの多くが、実は可能なのかも知れないと思った。

 

毎食家族3人で食卓を囲むようになったこと:

普段、食事の時間に家族3人揃うのは週末だけだった。今はウィークデーのお昼ご飯だってパパがいる。子供は1人でも多くの手、なるべくたくさんの手で育てた方が当然楽だ。

 

顔を合わせたこともなかったお隣さん、挨拶以外は言葉を交わしたことのなかったお隣さんと知り合いになる機会を得たこと:

知らない人に囲まれて生活するのは都会生活の特徴の一つだけれど、どこにも出かけられないとなると、親しくなるのは「遠くの友より近くの隣人」。

 

冷蔵庫を空にしてから買い物に出る習慣が付いたこと:

空っぽになるまで工夫してやりくりするのは、意外と楽しくさえあると知った。

 

少しの物で暮らしていける事が分かったこと:

買い物に行く回数が減った分、以前よりも物を大切に使うようになった。

 

洋服もほんの数着あれば充分だと思えるようになったこと:

だからと言って、おしゃれをしたければ別に妨げるものはない。

 

余計な買い物をしなくなったこと:

どうせお店は閉まっているか、空いていても行列しているので、本当に必要な物以外は買わなくなった。必要はないけれど目に写ったので欲しくなってしまった というような衝動買いもない。無ければ欲しくならない それまでの事なのだ。

 

学校が休みになったこと:

学校とほぼ同じカリキュラムを家でこなすにしても、なにせ自由が効くことの開放感はすばらしい。どんなに1日を束縛されていたかを実感。

 

息子に料理や家事を手伝わせる時間ができたこと:

これこそ身に付けさせるべき能力だと思うけれど、学校と宿題に追われていた日々は、まともにお手伝いなどさせている時間はなかった。

 

何が自分にとって大切か見えてきたこと:

仙人の山籠りと同じで、極力雑多なものを排除することで自分にとっての核心が見えてくる効果があるらしい。

ロックダウンも2ヶ月目に入り、隣人ヴェロニックは友人知人とのお喋り、義理の姉のアンはカフェやレストランの賑わい、友達のキャロリーヌは街歩き、同郷の友ユキさんは日本の友、そして私は自然が無性に恋しい。

 

おしなべて思うには、

自分の周りの小さな世界を大事に丁寧に生きていれば、そのスモールワールドが集まってできる大きな世界にも良い影響が及ぶのではないかしら。

 

もっと遠くに、もっと早く、もっとたくさん、もっと色々、もっと便利に、と、もっともっと加速しようとする世界に歯止めがかかったことには、安らぎさえ感じている。