Ma boîte à bijoux 日々のビジュー

パリでの日々、思ったこと

Bonne fête, papa

日曜は夏至の日だった。

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そして日本もフランスも父の日 (fête des pères) であった。

息子は、冷えたビールにおつまみとメッセージカードを添えてパパにおやつを供した。パパは目尻をうんと下げていた。

私は、日本の父に美味しい味噌を送った。連絡すると、「ちょうど切らしていたところに届いたのでありがたい」と喜んでいた。図らずしてボン・タイミング (Bon timing) だったようで嬉しい。

 

前回ここでフェミニストのことについて触れたばかりだけれど、その翌朝、まさに当のフェミニストの知人から一年ぶりにメールが入っていた。彼女が推進している日仏演劇プロジェクトが、実現に向けて軌道に乗り始めたとのご報告だった。朗報である。

それにしても、以心伝心というのは本当にあるものだ。小さな嬉しい偶然が重なった。こういう偶然は全くの偶然ではなく、何かの良いサインなのだと思うことにしている。

 

そして毎年夏至の日はフランスの音楽祭 (fête de la musique) の日でもある。夜は10時を回るまで日も暮れず、街の至る所にミュージシャン達が繰り出して、一年で最も明るく賑やかな日なのだ。ただし、今年は少し様相が違いそうだけれど。

夕方、息子に偵察がてら散歩に出ようと誘うと、「別にいいや」と返事が返ってきた。レゴを組み立てて遊ぶのに夢中な様子だ。それで結局、音楽祭をひやかすこともなかった。いずれにしても、今年は例年のような呑気な明るさは求められないだろうから、それでよかったのかも知れない。

 

音楽や演劇や美術やシネマといったアートが、一刻も早く再び存分に花を咲かせられますように。

一般的にはアートは生活必需品の部類ではなくプラスアルファに過ぎないけれど、それが繁栄することのできる世の中というのは取り敢えず平和な世の中に違いない。一度失ってみるとそれがよく分かる。