Ma boîte à bijoux 日々のビジュー

パリでの日々、思ったこと

Troisième confinement ?

パリは週末から三度目のロックダウンに入った。

 

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と言っても、今回は気抜けするほどなんちゃってロックダウンだ。

10km以内であれば理由が何であれどこでも制限なく出かけられる。つまり、パリ住民にとってはパリ市内であれば殆どどこにでも出られる。

更に、前回までのロックダウンでは、外出の際はその理由と時間を記した許可書にサインをして携帯を求められたけれど、これがなかなか面倒臭かったのだけれど、今回はそれも結局のところ却下された。政府が諦めたのだ。

「ボクは、スーパーにキンダーチョコレートを買いに行くことをボクに許可します。

某月某日某時間 ボク」

なにせ自筆の許可書だから、一度目のロックダウンの時分は、小学生が書き殴ったようなこんな許可書がソーシャルネットワークで出回って嘲笑をかったものだ。「紙」に「神」がかり的なパワーを与えるのは、フランス人独特の意外に保守的な一面。ヨーロッパ近隣諸国を見ても、このような自筆の許可書などをロックダウン中に導入した国は他にない。そうだろうなぁと思わず笑ってしまう。

 

商店は、生活必需品を扱う店以外は閉鎖とのお触れだったけれど、ブーイングが飛んだせいか改正が加えられ、食品を扱う店以外にも本屋、床屋、花屋、それからショコラティエまで追って特別開店許可が降りた。

ショコラは生活必需品と訴えるあたりがフランス人らしい。長期戦のウィルス騒動で精神的にも疲弊する人々が増える中、美味しいショコラは国民を支える心の栄養なのだ。レストランもカフェもミュゼも依然として閉鎖されているから、これ以上フランス人からプレジールを奪ってはいけない。暴動になってしまうからキケンだ。フランス政府もいろいろ大変なのだ。

花屋と本屋の開店については、個人的に大賛成。目と頭の栄養だもの。

 

暦の上では土曜から春になり、気が付くとだいぶ日が伸びた。それに伴って外出制限時刻が1時間繰り下がって19時以降になり、名ばかりのロックダウンに突入したけれど、実際には気候も生活も先週までと変わらない。

今朝も息子は登校し、夫も珍しく出勤して、急に久々に1人になった。ホッと息をつく。昼食を用意しなくて済むのは、私にとって何よりのご褒美だ。月曜の朝であるから特に、週末の嵐の後の静けさだ。

一日のスタートに、今朝はゆっくりアップルティーでも淹れるとしよう。